私が会社を辞めた理由、もうひとつ大きなものは「身近な人の死」でした。
ちょうど仕事がうまくいかなくなったとき、数か月前から闘病していた父が旅立ちました。
病状的になかなか厳しい状況ではあったものの、医者の見解では半年~2・3年くらいか、こればかりは本人の生命力によるところだと言っていたのに。
そんな予想を大きく裏切り、話が出てからたった2週間後のことでした。
その時に強く感じたことは、人が生きるためには「気力が必要」ということ。
病は気からとはまさによく言ったもの。
生命力という言葉の通り、本人がいかに生きることに意欲があるかどうかが大きい。
それがなければあっという間に人は死んでしまうんだということを、目の当たりにしたんです。
同時に、人間の命は本当にはかなくて、だからこそこの時間は本当に貴重なものなんだということもも強く感じました。
嫌なこと、やりたくないこと、もやもやしていることに費やしている無駄な時間など1分もない。
自分の居場所がなくて、どうしたら気に入られるかを一生懸命考え、やる気はあるのに仕事をさせてもらえないこの状況は絶対に違う!
友人に言われた「私っていう人間は一人しかいないけど、会社なんて星の数ほどあるんだよ?! もう10年もいたんだからいいんだよ!」っていう言葉も、ものすごくパワーになりました。
そして退職を決意。
なんとなく職場の空気としては「仕事が合わなくなってるからだろうな」っていうのは勘付かれてたと思うけど、表向きはしっかり前向きな退社に持ってきました。
親のことも踏ん切りがついてある意味で良い区切りなので、ちょっと海外への留学なども考えてまして!ということで潔くサヨナラ~。
不安よりも、別の生き方を選択できたワクワク感のほうが強かったです。
一度きりの自分の人生、狭い職場の人間関係の中だけで、お金の為に相手の顔色ばかり伺って…
世界はもっと広いって知ってたはずなのに、ついつい日々の流れの中では見ないようにしてしまう現実。
もっと広い世界を手に入れよう。
旅した時のワクワク感、ドキドキ感、その感覚を日常でも大事にしたい。
旅への熱い想いを人に伝えて共有して、ひとりでも多くの人に旅をしてほしい。
そのための手伝いができたらいい。
そう思っい、旅フォトライターのAzukiが誕生したのでした。